「負けるな」被災児童にランドセル 兵庫のメーカー

兵庫県西部の豪雨被害で自宅が床上浸水し、ランドセルが流されるなどした児童に、地元のメーカーが新品のランドセルを無償で贈る。2学期が始まる26日までに、小学校を通して児童らに渡される。

同県などによると、今回の豪雨で佐用町と隣接する宍粟市で約960棟が床上浸水、8棟が全半壊。同町立上月、幕山、佐用の3小学校と同市立神戸小学校の児童計21人が、浸水や土砂でランドセルを流されたり、汚れて使えなくなったりしているという。

被災者を支援している親族がいる社員を通じ、ランドセルを失った児童がいることを知った皮革製品製造会社「セイバン」(同県たつの市)が「水害に負けるな」と提供を決めた。同社は阪神大震災でも被災地の児童にランドセル約1万個を寄贈したという。

児童14人にランドセルが贈られる上月小の平田秀三校長は「子供たちが被災前と同じくランドセルで登校でき、感謝している」と喜んでいる。