悪人だけが法律に関心を持つ日本

皆さんは、法律とか裁判についてどういうご関心をお持ちでしょうか。興味本位は別として、実際のところは「裁判なんかには関係がない」、だから「法律にもあまり興味はない」というのが普通でしょう。「法律」ならば、「多少は関係あるかな」という感じではないかと思います。

一般的に法律というと、困りごとがあるときとか、トラブルに巻き込まれたときとか、あるいは法律を知っていれば何か良いことがありそう、といった場合に必要とされるものと考えておられる人が多いでしょう。ある意味では、それはとても善良な市民的感覚だといえます。

しかし、実際には、そういう考えの人ばかりではなくて、法律を使って人々をだます武器にしていたり、いかに裏をかいて悪用しようかと考えている人もいます。ひょっとすると、世の中を動かしている法律というのは後者のケースの方が多くて、それがゆえに法律が庶民には縁遠いものになっているかもしれません。

というのも、何か不祥事が起きたり、何かまずいことがあると、法律ではどうにもならないとか、かえって現行の法律がゆえにまずいことになっていたりということが、少なからず見受けられるからです。